2012.01.27 (Fri)
Tim Collins / Castles and Hilltops

Tim Collins(Vib)
Danny Grissett(P)
Matt Clohesy(B)
Tommy Crane(Ds)
Rec. February 4, 2010, NY
(Nineteen-eight Records 1021)
ダニー・グリセット、マット・クローシー買い。リーダーのティム・コリンズを聴くのはこれが初めてと思っていたら、ヴォーカルものの「Margret/Com Voce(10年、別頁あり)」に参加しているのが見つかった。本人のサイトによると、リーダー作は「Tim Collins/Valcour(07年)」「Tim Collins/Fade(08年)」に次いでこれが3枚目だけど、クローシーがそのいずれにも参加しているということは、おそらくコリンズとは相当相性がいいのだろう。そんなクローシーとコンビを組むドラマーは、「Yaron Herman Trio / Follow The White Rabbit(10年、別頁あり)」のメンバーだったトミー・クレイン。ヨーロピアンなスタイルのピアノトリオの中で、ドラムソロではデニス・チェンバースばりの爆発力を見せていたのが印象的だった。
「Com Voce」でコリンズがどのようなプレイをしていたのかは全く記憶にないけれど、本作ではグリセットを筆頭になかなかのやり手が揃っているので、そのメンバーでいったいどんな音楽をやっているのか楽しみ。それにしても本CDは、注文してから入荷するまでの期間が3ヶ月以上と長かった。
コリンズ曲が6曲と、作曲者を見てもピンとこない曲が2曲で全8曲。
コリンズのヴァイブは、ボビー・ハッチャーソンとよく似たクールな感じ。あとステフォン・ハリスにも近いものがあるけれど、音楽的にはマイク・マイニエリのようなフュージョン的な要素も感じられる。といってもこのメンバーのことなので、フュージョンをやっているといったわけではないけどね。その非4ビートがメインの演奏が現代的でなんともカッコいいし、クールなヴァイブともよくマッチしている。ただし聴いているうちに、楽曲を完璧に自分のものにしながら弾いているグリセットの上手さの方が目立ってくるね。私としてはグリセット目当てで買ったのでこれでも一向に構わないけれど、コリンズがアドリブしているときのバッキングでさえ滅茶苦茶カッコよくて、なんとなくコリンズが気の毒になってしまう。もちろん彼が下手だというわけではなく、それなりのテクニックとセンスで一生懸命プレイをしている姿勢には好感が持てるのだが、グリセットとは格が違うとでもいうか、演奏能力に大きな開きがあり、この辺はマイニエリと抜群の相性を見せていたウォーレン・バーンハートやドン・グロルニック、あるいはチック・コリアとゲイリー・バートン、ジョー・ロックとジェフ・キーザーのような対等な関係には至っていないようだ。
それは仕方がないとして、リズム隊の二人に耳を向けると、クローシーのベースはごつい音で録れていることも相まって非常に聴き応えがあるし、ドラムスの音は少々奥まって聴こえるものの、実際には曲調の範囲内でけっこう手数多く叩いているクレインのエモーショナルなドラミングもまたいい塩梅。この二人もグリセット同様にコリンズのやりたいことをきちんと把握していて、バンドとしての一体感がとてもあるので、少々似通った雰囲気の曲が続いているわりには、最後まで退屈せずに楽しむことができた。
評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)
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